自分は この先103歳までいきられるのか・・・
それはわからない。
一人で凛として生きているように見えている篠田さんは
日々どんなことを考えながら この世の中をみているんだろう?
そしてどんな楽しみを日々に見つけて暮らしているんだろう?
そんなことに興味があってこの本を読みました。
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*この本は外出時に聞くことが出来るAmazonのオーディブル(朗読された本をダウンロードして読む有料サービス)で読了しました。
*ウォーキング中に聞いていたため、散歩途中の風景が文章に含まれます。
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篠田さんの少女時代から103歳までの主だった出来事をかいつまみながらのエピソードが長く続いたあと、一番興味があった今現在の心の状態や日々の暮らしについての章になった。
年をとればとるほどクリエイティブに生きる必要がある
ん?
なにか、この言葉に引っかかりを感じた私は、突然ウォーキングをしていた歩を止め、バッグから携帯を取り出し画面をひらき、30秒ほど巻き戻しをした。
~~~~◯◯で、~~して・・・△△~~
年をとればとるほどクリエイティブに生きる必要がある
今 クリエイティブって言ったよね?
年取ってクリエイティブってどういうこと?
ん?
また30秒ほど巻き戻し、確かにクリエイティブと言っているのを確認すると
私は、なんだか頭の中がモヤモヤした。
ウォーキングの途中で、こんな道のまんなかで立ち止まっていても変だし・・・・と思い、途中だったが自宅に向かって引き返すことにした。
頭の中で「年を取れば取るほどクリエイティブに生きる」と何度もリフレインしながら自宅に戻った。
私の予想じゃ、年を取れば取るほど体の自由はきかなくなるし、足腰も弱る。頭も切れ味が悪くなって・・・・ と今まで思っていたものだから、なんだか頭の上から大きなバケツが落っこちてきたような衝撃だ。
もしかして
私は年を取るとだんだん自分がやりたい事とかが出来なくなって、きっと寂しくなるだろうから、少しでも若いうちに(今50代ですでに結構人生の終わりを考えて焦り始めてる)色々勉強したり学びたい!っていう欲がでているんだ!
そう気がついた。
私みたいに人生の残り時間を考えて、今学べることをどんどんやらなきゃ!って考えていたら、年を取れば取るほど逆に焦りが焦りを呼んで、パニックにでも陷る危険性があるな。
それはいやだ。
そういう焦りからくるパニックや不安を少しでも少なくするために
クリエイティブに日々を過ごす必要があるのかも?
というように私は理解しました。
他の人はどう理解するんだろう?
と少し気にしながらも、そう思った自分の気持ちを手帳に書き留めてみました。
その日からちょっとした心の変化があり
いつも時間に追われるように、
あと何分したらご飯を炊かなきゃ・・・、
あー、今日も手帳に書いたやることリストが全部できなかった・・・
って、一人で生き急いでいるような自分を少し客観視するようになり
「クリエイティブ=創造的である」
ということを頭の20~30%ぐらい意識しながら時間を過ごすようになった。
私の想うところのクリエイティブ(創造的である)という言葉は、
工夫出来ることはないかと考えてみたり、
さらに良いアイデアを絞り出して今以上の楽しみを増やすこと。
そんな風に漠然と認識していたので
自分の頭の中で「これはクリエイティブなのか?」
と言葉を発すると、そのときの焦りの気持ちの不安状態から別の次元に行ける感覚になりました。
その後「103歳になってわかったこと」を最後まで聞きましたが
篠田さんが年とともに体力が落ちる自分も当然感じているし、
100歳を超えると同年代の仲間はどんどんこの世を去ってしまい、どうにも比較する人がいなくなってくるような状況を治外法権?と表現してみたりする所にも刺激を受けました。
そして、自分の立っている場所を快適にすることが大事だともこの本は強調していたように思います。
今でも仕事に没頭し、新しい作品を生み出し、私から見ると年よりっぽさが感じられない日々をすごしている様子をこの本の内容から知ることができ、年を取ることへの不安が少し落ち着いた気がします。
篠田さんの頭の中は常に創造的なことで一杯なんだと感じられ、私も年を取るごとに創造的な人間になりたいなーと思うことができました。
年を取っても単調でつまらない毎日じゃないんだという
50歳を過ぎて老後の人生に漠然とした不安を持っている人に勇気を与えてくれる内容でした。